子供の頃から割と御札が好きです。キョンシー全盛期も勅令~の御札を作っていました。
そんなわたくし、先日旧交をあたためるべく友人と集まった深大寺にて以前から気になっていた『元三大師』の御札に巡り合いました。
姿が怖すぎて魔も逃げると有名な御札がこちら。
シュールでお洒落。
手軽なステッカー版もあります。
このような疫病も退散するお姿になられた元三大師は、滋賀県生まれの徳の高い良源という名前の僧侶でした。
元三大師(がんざんだいし)について
元三大師(九一九~九八五)は、比叡山の高僧であり、荒廃していた比叡山諸堂の復興など数多くの功績を上げられたことから比叡山中興の祖として崇められております。
また、今も全国のお寺や神社で引かれている、おみくじの創始者としても有名です。
良源りょうげんというのが生前の名でありますが、元月がんげつ三日(一月三日)に入滅されたことから、元三大師の通称で広く親しまれており、生前に人並みはずれた霊力と様々な姿に変じて人々を救ったという言い伝えが今でも伝承されています。
魔除けのお札『降魔札』(ごうまふだ)
平安の昔、元三大師が鬼の姿となり疫病神を退散したときの姿を写し取ったもので、「角大師つのだいし」などと呼ばれます。
このお姿を刷った「おふだ」は、魔除けとして知られ、特に江戸時代以降、日本中の家々の入口に貼られてきました。
江戸時代の川柳には、
「 門松に かくれ顔なり 角大師 」
とあり、家々の門松の背後にこの「おふだ」が貼られていた様子がよくわかります。
(~深大寺HPより)
門松の裏に御札・・・。
こっそり貼られている御札はより一層好奇心が刺激されます。
そんな降魔札、深大寺ではそれと一対になる扉の内側に貼る御札が存在します。
元三大師33化身を表現した豆大師(魔滅大師とも)バーション。
これもまた淡々とシュール。
降魔札が悪魔を降伏するのに対し、利生札は利益を与えてくださるとのこと。
そして、「33」といえば京都の三十三間堂。
どのような繋がりがあるのかを調べてみました。
蓮華王院 三十三間堂
天台宗の古刹。
堂内の内陣にある柱間が33あることから「三十三間堂」と通称されている。
(~三十三間堂HPより)
そもそも、「33」は観音菩薩に縁のある数字で、『法華経』等に観音菩薩が33種の姿に変じて衆生を救うと説かれることによる。俗に「三十三間堂の仏の数は三万三千三十三体」というのは本尊と脇仏の一千一体がそれぞれ33に化身するからである。
(~Wikipediaより)
ということは、元三大師は観音菩薩?
と思ったら、やはりそうでした。
元三大師は如意輪観音の化身とされているようです。
窮地を最高最善に導いてくれる観音菩薩の化身は結構身近にいるのかも。